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健康編 8月号 2020.08.01

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●「コロナの夏」の熱中症対策

 

 

「コロナの夏」の熱中症対策

高温多湿な夏の日本は、熱中症大国。今や手放せなくなったマスクの影響などもあり、今年は熱中症で救急搬送される人が例年以上に多くなっています。熱中症の症状が新型コロナウイルス感染症と似ているのも、やっかいなところ……。自分自身を守るため、医療機関にさらなる負担をかけないため、しっかり対策を心掛けましょう。

◆8月の熱中症危険度は「厳重警戒」ランク

昨年5~9月の間に、熱中症により救急搬送された人は日本全国で7万1317人。そのうち126人が亡くなりました。
この夏も猛暑を通り越して酷暑。日本気象協会によれば、熱中症の危険度を表す8月の「暑さ指数」は、東北南部から九州の広い範囲で「厳重警戒」ランクです。北海道でさえ日によっては「警戒」ランク。9月に入っても、関東甲信の一部から沖縄にかけて「警戒」ランクで、東北や北陸でも「警戒」ランクになる日もあると予想されています。

◆この夏は例年以上に危ない! その3つの理由

今年はいつにも増して熱中症のリスクが高まっています。消防庁から発表されている熱中症救急搬送者数を見ると、まだ暑さが本格的になる前、6月1日~7月12日の間だけでも8000人近く、昨年より2000人も多い。なぜこんなに増えているのでしょう。

理由➀ マスクでさらに体温上昇 

今や手放せなくなってしまったマスク。蒸し暑い中でマスクをつけ続けなければならないつらさは、みなさん痛感されているでしょう。実際にNHKが行った実験でも、マスク着用前は36度前後だった口元の温度が、着用後すぐ39~40度に! 
呼吸には体温を下げる働きもあるのですが、マスクをしていると熱がこもってしまいます。さらに呼吸自体もしにくくなるので、心拍数や呼吸数が1割ほど増えるといわれているのです。そんな状態で気温や湿度が急激に上がったり、マスクをしたまま運動したりすれば熱中症になりかねません。小さな子は汗腺が未発達で、汗をかくことで体温を下げる
また、マスクには保湿効果があるため喉の渇きを感じにくく、つい水分補給を怠ってしまいがち。高齢者ほど渇きに気づきづらいので要注意です。小さな子どもも

理由2② コロナ自粛で「暑熱馴化」できていない

体が徐々に暑さに適応していくことを暑熱馴化といいます。本格的な夏が始まる前にしっかり暑熱順化できていれば、皮膚の血管が拡張して血流が増え、皮膚表面から体外に熱を放出しやすくなります。汗腺の働きも活発になるため、早いタイミングでたくさん汗をかき、体温の上昇を防ぐことができる。また、汗腺の働きがよくなると、毛穴から汗が出る前に塩分を血液中に再吸収する作用が高まり、大量の汗をかいても体に必要な塩分を失わずにすみます。
ところが今年は、新型コロナウイルスの感染予防のため「ステイホーム」が叫ばれ、みなさん外出を控えていました。うまく暑熱馴化できなかった人が多いわけですから、熱中症リスクが高まるのも当然といえるでしょう。

理由③ 運動不足で筋肉量が低下

感染を恐れ巣ごもり生活が続く中、スポーツジム通いやジョギング、散歩などを習慣にしていた人まで運動不足に。必然的に筋肉が落ちてしまっています。実は筋肉というのは、体の中でもっとも多く水分をためている器官。筋肉が減れば、保持できる水分量も減り、脱水状態になりやすいのです。

◆症状が似ている!?  熱中症と新型コロナ感染症

高温多湿な環境に体が適応できず、体内の水分や塩分のバランスが崩れたり、体温の調節機能が働かなくなったりして起こるのが熱中症。実は、熱中症と新型コロナウイルス感染症の症状は、下の表1のように重なる部分が多いのです。
そのため、重度の熱中症患者とコロナ陽性者をすぐに見分けるのは難しい。熱中症の緊急搬送が増えれば、それでなくても新型コロナへの対応で逼迫している医療機関を混乱させ、さらなる負担をかけてしまいかねません。結果的に、熱中症の治療自体がスムーズに進まなくなることが恐れも……。また、熱中症で脱水状態になると体の免疫力が下がるので、ウイルスに感染しやすくなるという心配もあります。

〈表1〉

◆熱中症にならないための6つの習慣

しっかり対策することで100%防げる唯一の病気、それが熱中症です。「コロナの夏」だからこその注意点も含めて、熱中症にならずにすむ方法をご紹介します。

対策➀ のどが渇く前に水分&塩分補給

マスクをしていると渇きを感じにくいので、いつもの夏以上にこまめに水分補給をしてください。のどが渇いていなくても、20、30分に1度などと時間を決めて、少しずつ飲むことをおすすめします。1度に大量に摂取すると、大部分が吸収されず余分な汗や尿として体外に排出されてしまうので、ゴクゴクではなくチビチビ飲むのがコツです。
大量に汗をかけば、水分だけでなく塩分も体から出てしまいます。水だけを飲んでいると、血液中の塩分濃度が薄くなりすぎて逆に熱中症リスクを高めてしまうので、ときどき塩分も補いましょう。塩入りのアメやビスケット、塩コンブ、梅干しなどなんでもOK。
スポーツドリンクは水分と塩分を同時にとれますが、糖分が多いので飲み過ぎにご用心。また、コーヒーや緑茶などカフェインがたくさん含まれている飲料やアルコール類は利尿作用があるため、さらに体の水分が失われ、熱中症を悪化させかねません。
また外出時は、水に濡らして振るとすぐ冷たくなる気化熱を利用した冷感タオルや帽子などの暑さ対策も。

対策② きちんと3食とる

一般的な成人が普通に生活していて1日に必要とする水分量は、2.5リットル程度(活動量が多い場合は3.5リットル)。その半分近くを食事からとっています。だから、熱中症を避けるためにも、できるだけ朝、昼、晩と栄養バランスのいい食事をとることが大事。暑くて食欲がないからといって食をおろそかにすると、栄養不足で免疫力が落ち、熱中症や新型コロナウイルス感染症にもなるリスクも上がってしまいます。
特に大切なのが、朝ごはん。私たちは寝ている間に、汗や呼吸によって300~500ミリリットルもの水分をひと晩で失っているのですから。寝坊して遅刻しそうなときでも、せめてお味噌汁を一杯飲んで出かけましょう。手っ取り早く水分と塩分を補給できるうえ、味噌による食欲増進効果も期待できます。

対策③ こまめに換気、しっかり冷やす

熱中症が最も多く発生する場所はどこだと思いますか? 意外なことに、かんかん照りの屋外ではなく室内。家の中だから大丈夫と油断してはいけません。環境省は冷房の温度を28℃と推奨していますが、人がいる場所で室温が28℃を超えていないかどうかをチェックし、そうなるようエアコンの温度設定をしてください。
また、通常のエアコンは空気を循環させるだけで換気機能がないため、この夏は新型コロナの予防対策として、エアコン稼働中も1時間に2回以上、数分程度窓を開け換気をすることが推奨されています。窓を開ける前に、冷房の設定温度を低くし、換気中や換気後の室温が上がりすぎないよう調整しましょう。扇風機やサーキュレーター、浴室や台所の換気扇などを活用すると、効果的に換気できます。

対策④ 暑さに強い体をつくる

「ステイホーム」で衰えてしまった筋肉をとり戻すため、家の中で運動する習慣をつけましょう。テレビを見ながらスクワットをしたり、500ミリリットルのペットボトルを両手に握って腕を上下・左右に動かしたり、椅子に座って足を浮かせたまま膝の曲げ伸ばしをしたり、歯を磨きながらかかとの上げ下げをしたり……。この程度の軽い運動でも、やるとやらないでは大違い。人が少なく涼しい早朝などを選んで、早歩きで散歩するのもいいでしょう。
また、夏場はシャワーだけという人が多いようですが、お風呂も大切。ぬるめのお湯で10分ぐらい半身浴をすれば、体が芯からあたたまって血液の循環がよくなり、日常的に汗をかきやすく暑さに負けない体に変わっていきます。入浴後は、水分補給も忘れずに。

対策⑤ 周囲に人がいなければマスクをはずす 

屋外で2メートル以内に人がいないなら、積極的にマスクをはずしましょう。自転車に乗るときも、人混みの中でなければはずすことをおすすめします。自転車は風が起こって涼しいので暑さを感じにくいうえ、マスクをつけていると渇きにも鈍感になり、「いつの間にか脱水」が起こりやすいのです。
また、小さなお子さんは特に注意が必要。気温が30℃の時、アスファルト塗装の地表温度は55℃になるといわれています。地面からの輻射熱で大人でさえ暑くてたまらないのですから、背が小さくて地面に近い幼児は非常に危険。しかも、子どもは汗腺が未発達で皮膚から熱を放出しにくく、体温調整を呼吸に頼っているところが大きいため、大人以上にマスクによって熱がこもりやすい。外出時は木陰など涼しい場所でときどき休み、そのたびにマスクをはずしてあげましょう。
ちなみに、黒いマスクは熱を吸収しやすいので、夏の間は白か薄い色のものがおすすめです。素材の通気性がいいのは➀ポリウレタン製 ②布製 ③不織布製の順。ただし、通気性がよければ当然、予防効果は劣ります。最近は、接触冷感機能をうたった夏用マスクなども販売されているので、TPOに応じて選び、使い分けましょう。

対策⑥ 気温だけでなく 「暑さ指数」もチェック

気温、湿度、周辺の熱環境(陽射しや地面からの反射熱、建物からの輻射熱など)の3つをもとに出しているのが「暑さ指数」です。熱中症予防を目的として考えられたものなので、ぜひ活用してください。環境省のホームページで、自分の住んでいる地域の指数と、住宅地・交差点・体育館といった場所ごとの危険度を細かく知ることができます。

表2

◆もし熱中症になってしまったら……

表1のように軽症の場合は、以下の応急処置を行ってください。
➀ 涼しい場所に移動。ベルトやネクタイは外し、衣類をゆるめる。
② 水分と塩分を補給。吸収のいい経口補水液がおすすめ。
③ 体温を下げる。氷のうなどで太い血管が通っている首の両脇、両脇の下、太もものつけ根を重点的に冷やすのがポイント。皮膚を露出させて水をかけたり、団扇や扇風機であおぐのもいい。

中等以上の症状が出ているときは病院への搬送が必要です。未開封のペットボトルを自分で開けられない、水を飲み込めないという場合も、迷わずすぐ病院に行きましょう。

※参考資料
総務省消防庁/熱中症情報
https://www.fdma.go.jp/
https://www.wbgt.env.go.jp/

教えて!「かくれ脱水」委員会
https://www.kakuredassui.jp/
NHK/新型コロナウイルスと熱中症
https://www3.nhk.or.jp/

厚生労働省/「新しい生活様式」における熱中症予防行動のポイント
https://www.mhlw.go.jp/

新型コロナウイルスに関するQ&A
https://www.mhlw.go.jp/
熱中症ゼロへ 日本気象協会推進
https://www.netsuzero.jp/

全日本病院協会/みんなの医療ガイド「熱中症について」
https://www.ajha.or.jp/

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(資料出所/CFCほか)


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